Aichi Triennale Pre-event

愛知トリエンナーレのプレイベントで9月23日まで展示しています。
まだ黒ウサギもリムジンウサギも名古屋にいます。
ぜひお越し下さい。

場所は愛知芸術文化センター2階です。
http://aichitriennale.jp/

BLACK USAGI/ technology environmental transformer
GIOVANNA, USAGI, OBAACHAN
ストーリー

1.ある深い深い緑の森の中の小さな綺麗な小川の側におばあちゃんが一人住んでいました。おばあちゃんの家は森の真ん中にあり、大きな窓が三つついていて、屋根の上にはたくさんの草が生えていました。また庭にはたくさんの野菜や果物がなっ
ていました。


2.毎日、おばあちゃんはのんびりゆっくり寝るのが大好きでした。太陽が昇り小鳥が歌を歌いだし、おばちゃんを起こしてあげました.「チュンチュンおはよう!おはよう!おばあちゃん!朝だよ!朝だよ!」

3.おばあちゃんは庭で果物や野菜を育てるのが大好きで、なすやトマトやイチゴやスイカやブルーベリーを大切に育てていました。

4.ある日のことおばあちゃんが庭で畑仕事をしていると、大きな黒いとても強い風が吹いてきて、
おばあちゃんは風に吹き飛ばされてしまいました。ころころころころと転がり、りんごの木の下まで飛ばされてしまいました。

5.風に吹き飛ばされたおばあちゃんがりんごの木にぶつかると、赤い大きな林檎がぼとぼとと落ちてきました。
突然、おばあちゃんの前には鞄を持った黒いウサギが立っていました。「こんにちはおばあちゃん!」黒いウサギがいうと手に持っている黒い鞄から、黒い雲がもくもく湧き上がってきて、おばあちゃんは口を開けてびっくりしました。
「こんにちは!私はテクノロジーです。大きな街から来ました。この家を壊して大きな化学工場を建てたいのです。お金ならいくらでも払いますよ。」うさぎが言うとおばあちゃんはびっくりして気絶をしてしまいました。

6.黒いウサギは大きなスイカの上に座り、そこから動こうとはしませんでした。「おばあちゃん!おばあちゃん!大丈夫?」鳥達はおばあちゃんを口ばしでくわえて、家まで連れて行きました。

7.鳥に加えられて、空を飛んだおばあちゃんは冷たい空気にさらされて、目を覚ましました。鳥は、おばあちゃんを家の前まで連れて行くと、そこでそっとおばあちゃんを口ばしから離すと、飛び去っていきました。

8.おばあちゃんは大きなすいかの上に座っている黒いウサギに言いました。
「森は私達に新鮮な空気を作ってくれます。その綺麗な空気を吸って、みんな生きています。澄んだ水は植物の緑を育てます。この庭にある野菜や果物を食べて、私は生きています。みんな私達はつながっています。みんな私の友達です。


9.おばあちゃんはウサギにそういって、くるりと振り返ると深い森に住む、GIOVANNA(KOKORO)に会いに出かけました。ウサギはおばあちゃんを無視して、ぶつぶつ文句を言っていました。

10.突然おおきなスイカに座る黒いウサギの廻りには、森に住む動物達が集まってきて、黒いウサギの匂いをかぎまわりました。黒いウサギは怖くなって、どうしていいのかわからなくなりました。怖くなったウサギは立ち上がると慌てておばあちゃんの後を追いかけて走っていきました。


11.川の岸にたどりついたおばあちゃんは、大きな石を渡って向こう岸に行こうとすると、足を滑らせて「ドボーン!!!!」と川に落っこちてしまいました。


12.それを見ていたウサギはびっくりして「おばあちゃん!!おばあちゃん!」と叫びました。突然、森の中から銀色の傘を持った真っ黒の顔をして、かわいい制服をきて帽子をかぶった二人の妖精が降りてきて、黒いウサギを笑いました。黒いウサギはびっくりして「あっあなた達は一体誰ですか?」と訪ねました。

13.私達はGIOVANNA(ジョバンナ)といいます。みんなの心の中に住んでいるスピリット(こころ)です。あなたの中にも住んでいます。だから怖がらないで下さい。」GIOVANNA(ジョバンナ)は黒いウサギの小さな手を握って言いました。
「おばあちゃんはとても危ない状態です。もしおばあちゃんがをあなたが助けたいなら、今しかありません。」黒いウサギは自分の胸の辺りがとても暖かくなるのを感じました。すると突然足元に白と赤と金と銀の縞の絨毯が飛んで現れました。


14.黒いウサギは赤と白と金と銀の縞の絨毯に飛び乗ると川の流れに乗っておばあちゃんを助けに行きました。途中で大きな流れにバランスを崩して、お金のたくさん入った黒くて大きな鞄を川に落としてしまいました。

15.黒いウサギは自慢の強くて長い耳をぴんと張って、「えぃ!」とおばあちゃんを救い上げると赤と白と金と銀の縞々の絨毯は空に舞い上がって、森の上を飛んでおばあちゃんの家の方に飛んでいきました。

16.りんごの木の下に静かに着陸すると、森の動物達がみな集まって
大好きなおばあちゃん が助かったことを喜んで歌を歌いました。そしておばあちゃんを助けた黒いウサギに動物達は「ありがとう!」といいました。

17.「森は私達に新鮮な空気を作ってくれます。その綺麗な空気を吸って、みんな生きています。
澄んだ水は植物の緑を育てます。この庭にある野菜や果物を食べて、私は生きています。みんな私達はつながっています。みんな私の友達です。」それからみなで輪になって踊りました。 


18.それからどれくらいたってのでしょう。黒いウサギはおばあちゃんから自然の智恵を学び、森の仲間達からも一目おかれる存在へと成長しました。平和な日々が続いたある日のこと、黒いウサはある決心をおばあちゃんに話しました。


19.「おばあちゃん、突然なのですが、私は世界の自然が一体どうなってるのか長い旅に出て見に行くことに決めました。今日までこんな私を面倒見てくれて本当にありがとう。おばあちゃんからたくさんの自然の知恵を学びました。おばあちゃんは私の自然の母です、決して忘れません。」と黒いウサギ は言いました。「行かなければならないのね。決して自分の心の声を信じることを忘れてはけないよ。この森とこの家にいつでも戻ってきてください。動物たちも植物達もみんなあなたの友達です。」とおばあちゃんは黒いウサギに言いました。黒いウサギはうれしくて生まれて初めて涙を流しました。「思い出にこの家の庭でとれた元気な大根を持って生きなさい。」といって根のしっかり生えた丈夫な大根を黒いウサギにあげました。

20.黒いウサギは空飛ぶカーペットに乗って広い世界へ旅へ出ました。太陽が黒いウサギに微笑みました。地球に広がる自然は大きく尊大で美しく、今の黒いウサギには輝いて見えました。空飛ぶカーペットに横になりながら、気持ちいい風に吹かれているとしらぬ間に深い深い眠りに落ちていって、夢を見ました。


21.黒いウサギはあつくあつく強い力で燃える太陽の黒い点(黒点)から自分が生まれてくる夢を見ました。太陽から生まれ出てきた黒いウサギに太陽はそっとささやきました。

22.すると黒いウサギはシューッとものすごい強い力で地球へと引っ張られていきました。
地球の側まで引っ張られ、大気圏の側までくると自分の体が張り裂けそうな力が加わって今にも 粉々になって消えてしまうのではないかと、黒いウサギは怖くなりました。

23.「もうだめだ!」と思った瞬間、自分の体が光だし、おへその下のあたりから七色の
光が溢れ出してきました。

24.すると廻りには自分と同じ形をしたウサギが7匹現れました。突然、空から黒いウサギに誰かが話しかけてくる声が聞こえました。ふと見上げるとそこには、あの森のおばあちゃんを助けたときに現れたジョバンナが浮かんでいました。
「これは夢ではありません。あなたは太陽から生まれたのです。あなたは太陽の言葉と力をを地球に届けなくてはなりません。あなたが出会ったおばあちゃんは自然です。私は宇宙(コスモス)、ここに現れた7つのウサギはこの美しい地球を守るためにあなたの中から生まれてきました。あなたはあなたがどこから生まれてきたのかを今知りました。」そして、ジョバンナはそれぞれ違う色の7匹のウサギに言いました。

25.「この地球には東-北-西-南の四つの方角があります。あなたたちの任務はこの地球に散らばって壊れ始めてしまったこの地球を救う事です。地球の全ての方角にある、全てのつながる大陸に生きるすべての人間や植物や動物とこれから生まれてくる全ての子供達や植物や動物達と美しい風景の広がる旅へ出るのです。あなた達に一人ずつ地球を助けるマジックワードを授けます。
hiki!あなたのマジックワードは"RAN-TU"! 太陽の昇る東へ行きなさい!Reck!あなたのマジックワードは"MAN-ILI"太陽が深く赤い南に行きなさい。Ras!あなたのマジックワードは"ET-BIBI" 風と共にシルクロードヘ行きなさい。Yang!あなたのマジックワードは" SON-MA" 大きな川の水の力のある南西に行きなさい。Divan!あなたのマジックワードはLA-SEN" 太陽が挨拶をする北の山の上に行きなさい。Song!あなたのマジックワードは"PADA-RO" 東と西の間にそびえる山に行きなさい。Haman!あなたのマジックワードは"REMI-NO" 西の大きな川の流れる魚が話す場所へ行きなさい。7匹のウサギはお互い握手をするとそれぞれの場所へとフライングカーペットに乗って、飛んでいきました。

Powwow aeaa 7Nature usagi HP
http://www.goldwin.co.jp/tnf/powwow/